突撃インタビュー!DOLCE.のなんすかコレ!? ~第8回 P*Light & Hommarju~

投稿日時: 2016年8月12日 金曜日 20:27

~「The 4th」から辿る音楽のルーツ~

DOLCE.さて、新譜のお話から変わりまして、レーベル「pichnopop」のプロジェクトは全てP*Lightさんが考案して進めているのですか?

P*Lightえっと、企画の軸は僕が考える事が多いんですけど、pichnopopは音楽だけじゃなく、
アートワークだったりとかキャラクターだったりグッズ展開だったりとか、自分の専門分野外のものも多かったりするので、
軸だけは考えて、はちぷよさんやトールさんの意見を聞いたりしています。
あと結構はちぷよさんが提案してくれることが多くて。自分はオーナーの目線で「これは出来るが、これは出来ない」という
現実的な部分に留まりがちなんですが、はちぷよさんは管理側の視点ではないので、良い意味でスケールの大きな事を提案してくれて、
それを3人で上手く出来る部分を噛み砕いて、結果良い案にまとまったりする事もあります。

DOLCE.ありがとう御座います。
またお話変わってしまいますが、P*LightさんとHommarjuさんは普段よくご飯とか遊びに行ったりしてますか?

P*Lightあるね!自分の交友関係の中だとホントに多い方だと思う。

Hommarju確かにそうだね!夜桜を見に行ったりとかしたもんね。

P*Light二人だけで桜見に行ったりしてるからね、ヤバいでしょもう。(笑)

DOLCE.それは仲良すぎですね!?(笑)

P*Light代々木公園の桜をね、何かの帰りに見に行こうぜってなって、二人でしんみりエモい話もして、そのまま帰りました。

Hommarju(笑)

DOLCE.交友関係は割りと深い方なんですね、ありがとう御座います!(笑)
さて、お二人が音楽の世界に足を踏み入れたきっかけってなんでしたか?

Hommarju僕は、一番最初は漫画家になりたかった!

DOLCE.え!そうだったんですか!?

Hommarjuそれが小学校から中学校までの夢で、その間に自分の好きな曲を聴きながら絵を書くっていう習慣が付き、
その時期を経て高校入ってから「あれ、絵じゃない。」って思う出来事が起こって。

DOLCE.決定的な瞬間があったわけですね?

Hommarjuそう、高校で新しく出来た友達に「お前何やってんの?絵書いてんの?」って言われた時に突然冷めてしまい。(笑)
そこで自分の手元に残ったものが「音楽を聴く」という習慣だけになってしまったので、そこからは携帯の着メロを作ったり、その延長で高校卒業するタイミングで「じゃあ音楽やってみよう」と思って、音楽の専門学校に入ったのがきっかけでした。

DOLCE.もしかしたら物凄い絵描きになっていた可能性もあったわけですね!

Hommarjuそうだね~、でも自分の絵が好きになれなくて、今でも絵を描いてって言われるタイミングがあったりするんですけど、上手い人もいっぱいいるし、どうしても自分の絵は好きじゃないから中々描きたくはないんだよねぇ。(笑)

P*Light俺は自分の絵大好きだよ。

DOLCE.(笑)(笑)(笑)
Hommarju(笑)(笑)(笑)

Hommarjuいや俺ぴーくんの絵好きだよ。(笑) 毎日グリフォンは毎日見てたからね。

DOLCE.ありがとう御座います。(笑)
P*Lightさんはどんな入り方でしたか?

P*Light俺も最初は全然音楽やっていたとかではなくて、高校の時に友達になった人が音楽好きだったから、そこから音楽にハマっていって。
当時はいわゆるロキノン系とか、超分かりやすい日本のロックバンドみたいなのを結構聴いていて。
同時期にBEMANIとかも知って、そこからダンスミュージックも知って、っていう色んな時期が重なって、
打ち込みの方向に進んで行きます。ダンスミュージックの人たちを見ていると、音はヤバいのに実はメロがどうしても書けないっていう人もいたりするんだけど、自分は音楽の入りがダンスミュージックではなくて、ロキノン系とかPOPSが多かったから、
こういう風にキャッチーな曲が書けるようになったのかなって今になって感じてます。
だからこれを読んでる若い人たちはマジで、マジで色んな曲をいっぱい聴いた方がいいよ!って思います。
好きな音楽ばっかり聴きたくなるのは凄く分かるけど、本当にそれが後の財産になると思うんで。
音楽を作りたい、音楽で食って行きたいって思う人は、
本当に色々な音楽を聴けっていうのを僕は伝えたいです。伝えるためにここに来ました(笑)

DOLCE.使命があったんですね!?ありがとう御座います!
P*Lightさんのキャッチーさのルーツにかなり迫れたような気がします。

HommarjuP君はそこで楽器を演奏する方には行かなかったんだね。
ギター弾いたりとかさ、ドラム叩いたりとか。

P*Lightそこは、やっぱ一人で出来るからかな。

Hommarjuなるほどねー。

P*Lightバンドとかは人間関係とか面倒くさそうだなって思ってたし。

Hommarju(笑)

P*Lightだから打ち込みがよかったし、DJも一人で出来るから。
本来のDJってマイクパフォーマンスとかもそんなしないから、人前で喋る事もないし、だったら一人で出来るDJがいいなって。
あまりイメージには無いかもしれないけど、実は結構後ろ向きな理由でスタートしてる事が多いですね。
ただネガティブな所からスタートしているけど、自分の後ろ向きな部分よりも、お客さんに楽しんでもらう事を優先した方がいいよなと思っていて、前に出たり、マイクで喋ったりとか、他にも色々やれる事はあって、そういう所は全部やっていこうと考えた末、現在のスタイルが完成しました。

DOLCE.ありがとう御座います、音楽を始める時、影響を受けた楽曲や、アーティストはいますか?

Hommarju僕はkors kさんかなぁ?
昔からBEMANIはやってて、音楽も聴いてたんだけど、実際にゲーセンに行ってプレーをするようになったのはIIDXの9thで、
ちょうどその頃はRyu☆さんとkors kさんが4thぶりに復活してた時で、僕は知らずにkors kさんの曲を聴いてたんだけど、
遡って聴けば聴くほど、知れば知るほど「このkors kって人ヤバいな、曲によって音も違う、テイストも違う、こういうスタイルいいな、俺もやりたいな」って考えるようになりました。

P*Lightそれで言ったら俺はRyu☆さんかな。
IIDXを始めた頃は10thだったから俺も同じぐらいの時期で、その頃も既にRyu☆さんは凄く目立っていたから、
やっぱHommarjuさんがkors kさんに影響を受けたみたいに、Ryu☆さんの曲に衝撃を受けていました。
当時は聴く曲聴く曲全てが新鮮だったというのもあるし、Vなんて「クラシックがこんな感じになってるんですけどー!?」って。(笑)

DOLCE.なるほど!生い立ちから辿ってそれぞれThe 4thの二人に惹かれ合い、今現在HommarjuさんとP*Lightさんもお二人で活動しているという事実が既に映画のストーリーのようで感動してしまいました。ありがとう御座います。

~クリエイターとしての葛藤~

DOLCE.さて、制作の話になりますが、音楽を作るうえで意識している事って何ですか?

P*Light俺は、聴いてくれる人が何を求めているかが第一と、
依頼とかを受けた場合、どうしても「こういう曲調でお願いします」っていう指定が入るから、
そうなった時は、勿論クライアントの希望を踏まえた曲を作るんだけど、その中にどれだけ自分のやりたい事を入れられるかっていう所を考えたりはします。
アーティストとしてやっている以上は自分の「カラー」を出すっていうのは凄く大事だから、そこを大事にしながら、
自分の状況に合わせて曲を作っていくっていうのは意識しています。

Hommarju僕は一言で言うと「自分は何が出来るのかな」っていうのを考える事が多いのですが、
依頼が来た曲に関して、「こういうコンセプトなのでこういう曲が欲しいです」と言われた時に、
それ通りに上げるんじゃなくて、それプラスアルファで世界観を広げられたり、そういうものが自分に何か出来ないか協力したい気持ちが大きい部分でもあって、
それは依頼してくれる人に対してもそうだし、それを通して聴いたお客さんに対しても何が伝えられるかなっていうか、
与えられるというとおこがましいかもしれないんですけど、自分がその人に何が出来るかな、っていうのが半分!

DOLCE.半分!

Hommarjuもう半分は、なるべく「良い音を出したい」っていう事。良い音を出したいっていうとちょっと漠然としているんだけど。

DOLCE.自分が納得出来るような?

Hommarju自分が納得出来る音が出せるのも大事かなっていうのが大きいかな。

P*Lightやっぱ自分のやりたい事を殺し過ぎると、絶対つまんなくなっちゃうんだよね。
ただ音楽で食っていこうって思ったら「100」やりたい事って出来ないから、
今言ったHommarjuさんみたいな「50」とか、その配分は人によると思うけど、「0」にしたらダメかなって思う。
押し殺されて楽しくなかったものってリスナーにも伝わっちゃうから、
自分が楽しいって思える要素は残して作らないといけないのかなって。

Hommarju僕は自分を殺しすぎると、本当に搾りカスみたいな曲しか出来ないから。(笑)
それをしすぎてツラいっていう時期があったから、これじゃダメなんだなって事に気付いて。
だから自分の場合は、P君みたいにお客さんの求めるものを追求していくのが第一っていう訳には行かないんだなって思ってしまったので、
それは「自分のやりたい事」というものが曲を作る上で大事な要素なんだなと感じました。

自分に音楽は必要だし、リスナーにとっても音楽が必要なものであって欲しいなという願いがあるので、
それは一番心がけている所で、そういう気持ちで曲を作っています。

DOLCE.クリエイターとしての葛藤が垣間見えるお答えとなりました。ありがとう御座います!