～制作スタイルは人それぞれ～
DOLCE.曲作りの話題から専門的な質問になりますが、主に使用しているDAWやシンセなど、差し支えない範囲で教えて頂けますか？
Hommarju僕は「Cubase」です！
専門学校に入った時に使っていたものがCubaseだったので、その延長で使い続けています。
学生の頃はソフトシンセというものを知らなかったので、音源モジュールというもので作曲していました。
そこからシンセを使い、ソフトシンセに移り変わり、今はまた実機のシンセに戻りつつあります。(笑)
DOLCE.戻って来てる流れなんですね。
Hommarjuそうなんです。だから今回のアルバムでも実機のシンセ、YAMAHAの「reface DX」をアルバム制作のためだけに使おうと思い購入しました。
なんかソフトシンセに飽きる時期があって。(笑)
皆大体僕らの周りは持ってるシンセってほぼ似てるというか、共通のものが多いんですね。
その中でシンセ毎に出せる音というか、カラーがある程度決まってるので、その中でグルグルブームが回っていて、
そのブームが突然「ソフトシンセじゃねえ！」ってなったら実機の方に行って。(笑)
「あぁ、実機いいなぁ」って思って曲を作りながら、実機が面倒くさくなるとまたソフトシンセに戻ってきます。
DOLCE.デスクに向かう時間も必然的に多くなるDTMですから、自分を飽きさせない工夫も大事になってきますよね。
ありがとう御座います。
P*Light僕は皆さんご存知、大人気「SONAR」っていうDAWでやっています。
ソフト系は大体ベーシックですね。
Sylenth1、Nexus、Complete、Serumとか、いわゆる今時のクリエイターが使っている御用達なソフトシンセなんですけど、
多分他の人と違うなって思う所は、メインPCがMacbook Pro 15インチRetinaを使っています。
ノートPCという事はどこでも作業出来るので、出先で曲を作る事もここ2、3年でめちゃめちゃ増えましたね。
多分もう出先だけで20曲ぐらいは作っています。
Hommarju出先完結っていう事？
P*Lightそう、出先完結した曲もある。
昔サンレコのインタビューで、ZEDDが「SpectrumのMIXは東京のホテルでやったんだ」っていう事を言っていて、
それを見て、「Zeddがそう言ってるならやっても良いのかな」って思って、それからガッツリ出先でも曲を作るようになりました。
人によってかなり向き不向きがあると思いますが、それでも家でやっている時と違った発想なども湧いてくる事があったりしますね。
DOLCE.てことはスタバなどで曲を作ってたりって事も全然あるわけですよね。
P*Lightあるある、全然あるよ。
あとは家に比べてやれる事が多少制限されている分、選択肢が減るんだけど、制限されていない状態だと色んな選択肢があって、迷いが生まれて時間がかかったりするので、あえてコンパクトな環境でやる事によって、やれる事が限られてるから、パッと思いついたら「よしこれでやろう」ってサクサク制作も進むし、それが凄く一貫性のある良いものになったりするね。
勿論そればっかりやっていたらダメかもしれないけど、そういうのをたまに挟むっていうのは制作の息抜きにもなるしね。
だからさっき言っていた「実機を使う」っていうのもそういう理由の一つなのかもしれないね。
実機ならではの不便さが選択肢を狭めて良い方向に進んで行くと。
選択肢が少ないっていうのは一見デメリットのように感じるけど、実は制作においては悪い事ではないかなっていう。
DOLCE.作る側ではないのにとても納得させられました…！
ありがとう御座います。クリエイターの方もとても参考になる方が多いのではと思います。
～UK HARDCOREとの密接な関係～
いきなりブッ込んでしまうのですが、Hommarjuさんって「UK HARDCORE」好きですよね？
Hommarjuあああ、好きだ、と、思う。多分。
分からない、好きとか嫌いとかじゃなくて、なんか愛しいし憎たらしいみたいな。
DOLCE.どういう事ですか！？(笑)
Hommarju好き過ぎて嫌いな時もあるけど、それは言葉に表すと多分好きなんだと思う。(笑)
DOLCE.なるほど、何故聞いたかと言うと、自分もUK HARDCORE好きというのもあるのですが、
音ゲーなどにもUK HARDCOREを多数書き下ろされているので、
基礎というか、Hommarjuさんの大元の部分で大きな存在になっているのかな、と。
Hommarjuあああ…デカい、デカいね。
そもそもまず僕がクラブミュージックに入ったきっかけが、kors kさんやSotaさんの書いてるトランスを聴いて、「あ、トランスって良いな」って思い始め、そこからサイバートランスを聴き始めました。
サイバートランスを聴いている内に、クラブミュージックというものがあると知った中の一つが「HAPPY HARDCORE」だったんだよね。
そんなHAPPY HARDCOREを遡っていく内に、「DJ Shimamura」という変なおじさんに行き着いてしまって。
で、僕がUK HARDCOREというものに直接繋がる一番のきっかけというのは、
DJ Shimamuraさんが栃木でやっていた「Happiness」というクラブイベントが、東京で開催されるというタイミングで、自分も遊びに行ったのがきっかけ。
そこからHappinessのメンバーに入れてもらって、スタッフをしながらそういうイベントに関わるようになっていく内に、「あ、HARDCOREって面白いな」って思い始め、気付けばトランスを上回る存在になっていました。
ずっと僕は家でリスニング派の地方根性があったんですけど、始めてクラブに触れた時の衝撃は未だに忘れられないです。
DOLCE.クラブへ飛び込むルーツまで教えて頂きありがとう御座います！
実は密かにHommarjuさんのソロアルバムを期待している私なのですが、リリースの予定などはあったりしますか？
Hommarjuこれが結構色んな人にやっぱり聞かれる事だったりするんですが、一応考えてはいます！
ホントに待たせてる状況で申し訳ないんですけど…(笑)
自分の場合は曲作るにしても何するにしても、結構考える時間が長く必要なタイプで。
なので今回のDouble Universeも、一年前に声を掛けた時にはもうある程度やりたい事の構想はしてあって。
そこからまた一年間かけてどんな曲を作るかと考えての完成だったのと、
今回はぴーくんとはちぷよさんトールさんがいたので、頼れる所や協力頂ける部分もあったのですが、
ソロアルバムってなると、「何を提供出来るんだろう？」って思っちゃう、考えすぎちゃう性格なもので。
DOLCE.先ほどの制作中に意識する事もあっての考えですよね。
Hommarjuそうですね、そのアルバムを出すためには自分の納得が物凄く必要であって、それが自分の看板にもなるので、何を出せばいいのかの構想をちょっとずつ考え始めたのも実は3年前で。
DOLCE.なるほど…！
Hommarjuその頃からアルバムの話も言われてはいたのですが、
だから本当に申し訳ないんですが、もうちょっと待って下さい！
ちゃんと作ります！
P*Lightでも考えてないわけじゃないんだね。
DOLCE.構想の中の一つと。
Hommarjuそう！勿論それは僕の中のいずれ必ず実行するものの一つとして考えています。
その時にやりたい事と、実現できる事っていうのがやっと自分の前に少し出てきたかなって。
DOLCE.歩き始めてる段階ではあるんですね。
Hommarju自分の中でちょっとずつ「実現できるかな」って思い始めて来たのが本当に最近の事なのですが、
いずれちゃんとしたものを作りますので、ご期待頂いてる方にはもう少しお待ち頂けたら嬉しいです！
DOLCE.構想の中にあるというお返事を頂けただけで僕はとても嬉しいです。
本当に作りたいものが出来るまで、僕はいつまでも待ち続けます！ありがとう御座います！
さて、長くなってしまいましたが、この辺りで締めさせて頂こうと思います。
お忙しい中お時間を頂きありがとう御座いました！最後に一言、告知などありますか？
P*Lightではコミケの情報を改めて！
新譜の「Double Universe」ですが、会場1,000円、TANO*C STOREで1,400円(税抜)
Hommarju vs P*Light DJ MIX付きラバーバンドは1,000円、TANO*C STOREで1,400円(税抜)
更に会場ではコミケ限定セット、「新譜・特典CD・紙袋・うちわ・DJ MIX付きラバーバンド」
以上5点が付いて2,000円のセットを用意しています！
3日目(日)の「西a-55b」にてお待ちしておりますので、何卒宜しくお願いします！
Hommarjuはい！僕からですが、EXIT TUNESよりリリースされたかめりあ君のMEGANT METEORとRavemaniaのリリースパーティーが開催されます！そして僕も出演します！開催日は8/21(日)の14:00～なので、皆さん是非お越し下さい！
詳しくはこちら→ http://edp-edp.com/event/edp_release_party2016/
ありがとう御座います。大変読み応えのあるボリュームとなりました。
P*Lightさん、Hommarjuさん、改めて本日はありがとう御座いました！
C90に合わせた特集は以上となりますが、「DOLCE.のなんすかコレ！？」はまだまだ続きます！
また次回お会いしましょう！それでは！
